税理士紋章

野澤篤司税理士事務所

野澤篤司 税理士事務所
税理士:野澤篤司
住所 : 栃木県宇都宮市南高砂町2-17
TEL: 050-5856-2999

会社設立支援

会社設立手続き1 定款

定款とは法人の目的・組織・活動・構成員・業務執行などについての基本規則、また、それを記した書面・記録です。

定款の記載例

定款例 (取締役会を設置する場合)


○○株式会社定款

第1章 総 則
(商号)
第1条 当会社は、○○株式会社と称する。

(注)商号及び本店が同一の会社が管轄する登記所で既に存在する場合には設立の登記をすることができません。


(目的)
第2条 当会社は、次の事業を営むことを目的とする。
1 ○○の製造販売
2 ○○の売買
3 前各号に附帯する一切の事業
(注)http://定款目的.com/などの無料サービスをご利用すると簡単に記載できます。


(本店の所在地)
第3条 当会社は、本店を○県○市に置く。


(公告の方法)
第4条 当会社の公告は、官報に掲載してする。
第2章株式


(発行可能株式総数)
第5条 当会社の発行可能株式総数は、○○○株とする。


(株券の不発行)
第6条 当会社の発行する株式については、株券を発行しない。


(株式の譲渡制限)
第7条 当会社の株式を譲渡により取得するには、当会社の承認を受けなければならない。


(株主名簿記載事項の記載又は記録の請求)
第8条 当会社の株式取得者が株主名簿記載事項を株主名簿に記載又は記録することを請求するには、株式取得者とその取得した株式の株主として株主名簿に記載され、若しくは記録された者又はその相続人その他の一般承継人が当会社所定の書式による請求書に署名又は記名押印し、共同して請求しなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、利害関係人の利益を害するおそれがないものとして法務省令に定める場合には、株式取得者が単独で株主名簿記載事項を株主名簿に記載又は記録することを請求することができる。


(質権の登録及び信託財産の表示)
第9条 当会社の株式につき質権の登録又は信託財産の表示を請求するには、当会社所定の書式による請求書に署名又は記名押印しなければならない。その登録又は表示の抹消についても、同様とする。


(手数料)
第10条 前2条に定める請求をする場合には、当会社所定の手数料を支払わなければならない。


(基準日)
第11条 当会社は、毎事業年度末日の最終株主名簿に記載又は記録された議決権を有する株主(以下 「基準日株主」という )をもって、その事業年度に関する時株主総会において権利行使すべき株主とする。ただし、当該基準日株主の権利を害しない場合には、当会社は、基準日後に、募集株式の発行、合併、株式交換又は吸収分割等により株式を取得した者の全部又は一部を、当該定時株主総会において権利を行使することができる株主と定めることができる。
2 前項のほか、株主又は登録株式質権者として権利を行使すべき者を確定するため必要があるときは、取締役会の決議により、臨時に基準日を定めることができる。ただし、この場合には、その日を2週間前までに公告するものとする。


(株主の住所等の届出)
第12条 当会社の株主及び登録株式質権者又はその法定代理人若しくは代表者は、当会社所定の書式により、その氏名、住所及び印鑑を当会社に届け出なければならない。届出事項に変更が生じた場合におけるその事項についても同様とする。


第3章 株主総会
(招集)
第13条 当会社の定時株主総会は 毎事業年度末日の翌日から3か月以内に招集し臨時総会は、その必要がある場合に随時これを招集する。
2 株主総会を招集するには、会日より1週間前までに、議決権を行使することができる株主に対して招集通知を発するものとする。


(議長)
第14条 株主総会の議長は、社長がこれにあたる。社長に事故があるときは、あらかじめ社長の定めた順序により他の取締役がこれに代わる。


(決議)
第15条 株主総会の決議は、法令又は定款に別段の定めがある場合のほか、出席した議決権のある株主の議決権の過半数をもって決する。
2 会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行う。


(議決権の代理行使)
第16条 株主又はその法定代理人は、当会社の議決権を有する株主又は親族を代理人として、議決権を行使することができる。ただし、この場合には、総会ごとに代理権を証する書面を提出しなければならない。


第4章 取締役、監査役、代表取締役及び取締役会
(取締役会の設置)
第17条 当会社に取締役会を設置する。


(監査役の設置)
第18条 当会社に監査役を置く。


(取締役及び監査役の員数)
第19条 当会社の取締役は10名以内、監査役は2名以内とする。


(取締役及び監査役の選任)
第20条 当会社の取締役及び監査役は、株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数の決議によって選任する。
2 取締役の選任については、累積投票によらないものとする。


(取締役及び監査役の任期)
第21条 取締役の任期はその選任後2年以内、監査役の任期はその選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする。
2 補欠又は増員により選任された取締役の任期は、前任者又は他の在任取締役の任期の残存期間と同一とする。
3 任期の満了前に退任した監査役の補欠として選任された監査役の任期は、退任した監査役の任期が満了すべき時までとする。


(取締役会の招集)
第22条 取締役会は、社長がこれを招集するものとし、その通知は、各取締役及び各監査役に対して会日の3日前に発するものとする。ただし、緊急の必要があるときは、この期間を短縮することができる。


(代表取締役及び役付取締役)
第23条 当会社は、社長1名を、必要に応じて専務取締役及び常務取締役各若干名を置き、取締役会の決議により、取締役の中から選定する。
2 社長は、当会社を代表する。
3 社長のほか、取締役会の決議により、当会社を代表する取締役を定めることができる。


(業務執行)
第24条 社長は、当会社の業務を統轄し、専務取締役又は常務取締役は、社長を補佐してその業務を分掌する。
2 社長に事故があるときは、あらかじめ取締役会の定める順序に従い、他の取締役が社長の職務を代行する。


(監査の範囲)
第25条 監査役の監査の範囲は、会計に関するものに限定する。


(報酬及び退職慰労金)
第26条 取締役及び監査役の報酬及び退職慰労金はそれぞれ株主総会の決議をもって定める。


第5章 計 算
(事業年度)
第27条 当会社の事業年度は年1期とし、毎年4月1日から翌年3月31日までとする。


(剰余金の配当)
第28条 剰余金は、毎事業年度末日現在における株主名簿に記載又は記録された株主又は登録株式質権者に配当する。


(中間配当)
第29条 当会社は、取締役会の決議により、毎年9月30日現在の株主名簿に記載又は記録された株主又は登録株式質権者に対し 中間配当をすることができる。


(剰余金の配当等の除斥期間)
第30条 当会社が、剰余金の支払いの提供をしてから満3年を経過しても受領されないときは、当会社はその支払いの義務を免れるものとする。


第6章 附 則
(設立に際して出資される財産の最低額)
第31条 当会社の設立に際して出資される財産の最低額は、金○万円とする。


(最初の事業年度)
第32条 当会社の最初の事業年度は、当会社成立の日から平成○年3月31日までとする。


(発起人)
第33条 発起人の氏名、住所及び発起人が設立に際して引き受けた株式数は、次のとおりである。
○県○市○町○丁目○番○号 ○○○○
○○株
○県○市○町○丁目○番○号 ○○○○
○○株


(法令の準拠)
第34条 この定款に規定のない事項は、全て会社法その他の法令に従う。以上、○○株式会社の設立のため、この定款を作成し、発起人が次に記名押印する。

平成○年○月○日
発起人 ○ ○ ○ ○㊞
発起人 ○ ○ ○ ○㊞


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定款の認証

法人を設立する場合は、発起人、社員、設立者等が定款を作成し、これに署名又は記名押印若しくは電子署名しなければなりません。
こうして作成された定款で法律の定めるものは、公証人の認証を受けなければその効力を生じません。


紙定款と電子定款

設立する会社等に要求される基本的事項を書面により作成したものを紙定款といいます。発起人又はその作成代理人が基本的事項を電磁的に記録した情報に電子署名し、インターネットにより法務省のオンラインシステムを介して公証人に認証を求め、公証人が電子署名により認証したものを電子定款といいます。 紙定款には4万円の収入印紙を貼付することが義務づけられているのに対し、電子定款のときには、印紙を貼付する必要がなく、4万円の印紙代を節約できるメリットがあります。ただし、電子定款の作成には発起人又はその作成代理人が電子署名を有していることが必要である上、法務省のオンラインシステムにログインするには、必要機材及びユーザ登録・IDの取得が必要で、それらを行うには一定の費用が掛かります。


電子定款の認証

定款に追記

ここでは電子定款の認証の手続きをご紹介します。
電子定款の場合には、定款の末尾(最後の条文の後)の署名部分の記載が次のようになります。印と書かれたところに電子署名します。

1.電子定款で、発起人が自ら電子署名をする場合

    以上、〇〇株式会社設立のため、発起人〇〇〇〇は、電磁的記録である本定款を作成し、これに電子署名する。
    平成〇年〇月〇日 
    発起人 〇〇〇〇 印

2.電子定款で、発起人2名でそのうちの1名が電子署名をする場合

    以上、〇〇株式会社設立のため、発起人兼発起人□□□□の定款作成代理人〇〇〇〇は、電磁的記録である本定款を作成し、これに電子署名する。
    平成〇年〇月〇日 
    発起人兼発起人□□□□の定款作成代理人 〇〇〇〇 印

3.電子定款で、発起人3名でそのうちの1名が電子署名をする場合

    以上、〇〇株式会社設立のため、発起人兼発起人□□□□外1名の定款作成代理人〇〇〇〇は、電磁的記録である本定款を作成し、これに電子署名する。
    平成〇年〇月〇日 
    発起人兼発起人□□□□外1名の定款作成代理人 〇〇〇〇 印

4.電子定款で、発起人以外の者が定款作成代理人として電子署名をする場合

    以上、〇〇株式会社設立のため、発起人□□□□外△名の定款作成代理人〇〇〇〇は、電磁的記録である本定款を作成し、これに電子署名する。
    平成〇年〇月〇日 
    発起人□□□□外△名の定款作成代理人 〇〇〇〇 印

    公証人による定款の事前チェック

    認証を受けようとしている定款に問題がないか公証人によるチェックをしてもらいます。 定款をファックスで送信すればチェックしてくれるところもあります。また定款だけでなく、印鑑証明書や委任状などもチェックして貰える場合があります。住所の番地や号の部分はよく指摘されるポイントです。「町名1-1-1」のように省略せずに「町名一丁目1番1号」のように正確に書きます。

    電子定款でも実際には公証人役場に行って手続きをしてもらう必要があります。チェックが終わったら訪問希望日を伝えて予約を取り付けます。

    公証人役場にて電子定款に必要なもの

    (定款のPDFファイルに電子署名をした人が、公証役場に来られる場合)
    ①新しいCD-R等(電子定款の情報を保存する記憶媒体として使用します)
    ②電子定款のプリントアウト
    (行政書士や司法書士の方が、発起人から依頼を受けて電子認証の嘱託人となる場合など、嘱託人は発起人から電子定款作成と電子認証手続などの委任状をもらって公証人に提出します。この委任状には、定款全文が添付されていなければなりません。委任状と定款全ページの間には実印による割り印をしてください。)
    ③発起人全員の印鑑証明書 … 各1通
    ④委任状 (代理人が電子定款作成認証を行う場合)
    ⑤認証手数料 … 5万円
    ⑥「情報の同一性に関する証明」の手数料 … 700円
    ⑦「同一の情報の提供」交付手数料 … 700円
    ⑧「電磁的記録の保存」の手数料 … 300円
    ⑨身分証明証 (運転免許証など)
    ⑩印鑑 (認め印)

    電子認証に必要なもの

    ・ICカードリーダライタ  
    ・電子証明書が格納された住基カード等 
    ・WORDなどのワープロソフト  
    ・Adobe Acrobat  
    ・利用者クライアントソフトのダウンロードとインストール  
    ・申請用総合ソフトのダウンロードとインストール  
    ・署名プラグインソフトのダウンロードとインストール

    電子認証の電子証明書の種類

    ・ 「商業登記に基づく電子証明書」
    http://www.moj.go.jp/ONLINE/CERTIFICATION/index.html
    ・ 「AccreditedSignパブリックサービス2」(日本認証サービス株式会社)
    http://www.jcsinc.co.jp/service/a_sign.html
    ・ 「セコムパスポート for G-ID 行政書士電子証明書」
    http://www.secomtrust.net/service/ninsyo/gyosei.html
    ・ 「公的個人認証サービス」(地方公共団体)
    http://www.jpki.go.jp/
    ・ 「セコムパスポート for G-ID 司法書士電子証明書」
    https://ca3.nisshiren.jp/repository/
    一般の方だと「公的個人認証サービス」を使用することになります。

    PDF文書に電子署名し電子定款の認証を行うソフト

公的個人認証サービス利用者クライアントソフト
「公的個人認証サービスポータルサイト」というWebサイトから「利用者クライアントソフト」というソフトウエアをダウンロードしてパソコンにインストールし、住民基本台帳カードを使い電子文書に署名したり、電子定款の認証を受けることができます。
Adobe Acrobat PDF署名プラグイン
PDF署名プラグインソフトとは、PDFファイルに電子署名を付与するためのソフトウェアです。 登記・供託オンライン申請システムでは、Adobe Acrobatをご利用でPDF署名プラグインソフトを使用して、PDFファイルに電子署名を付与することができます。

登記・供託オンライン申請システム

登記・供託オンライン申請システムは、申請・請求をインターネットを利用して行うシステムです。 しかしこのシステムは、電子公証手続もこの登記・供託オンライン申請システムで運用されるようになりました。 申請用総合ソフトをダウンロードしてパソコンにインストールする必要があります。 申請用総合ソフトとは、申請書作成から、電子署名の付与、送信、電子公文書の取得、データ管理の全ての操作を行うことができ、登記・供託オンライン申請システムで取り扱う手続の全てを行うことができるソフトウェアです。
公証人による定款の事前チェックがOKならば、そのPDFに電子認証を行い「登記・供託オンライン申請システムにオンライン申請」を行います。
① 「申請書の作成を行う」
② 「申請様式一覧選択」から「電子公証」を選択
③ 「電磁的記録の認証の嘱託」を選択
ここで添付された電子定款のPDFファイルが予約した公証人役場の公証人に送付されることになります。

電子証明書は厳重に保管・管理

電子証明書は、「印鑑登録した実印」や「印鑑証明書」と同じ効力を持っています。仮にその情報を盗まれれば、悪用されかねないものになります。他の実印と同様に厳重に保管しましょう。電子証明書の作成・管理等で際に使用したパソコンは、自分以外の第三者が使えないようにし、パソコンを起動させた後にはユーザー名&パスワードでログインないと使えない状態にすることが大切です。

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会社設立の手続き2 株式会社設立登記申請書
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